酒蔵オンステージ ─ 今月いち押しの酒蔵 ─
創業1806年 - 文化3年 「雪椿酒造」
酒蔵オンステージとは、新潟県内の酒蔵全蔵について、
一蔵2ヶ月ずつ、ぽんしゅ館を挙げて押していく取り組みです。
オンラインショップでも実店舗と同様のスケジュールにて、
対象蔵の商品を拡充いたします。
2025年2月から2025年3月は、加茂市の雪椿酒造を押します!

「北越の小京都」加茂に根付く、雪椿酒造の伝統と革新
新潟県加茂市は、豊かな自然と歴史ある町並みが広がる「北越の小京都」として知られています。
この地は、四季折々の美しい風景に囲まれ、加茂川の清流や加茂山公園の豊かな緑が、訪れる人々を魅了します。
そんな風情ある町で、1806年に創業した雪椿酒造は、200年以上にわたり酒造りの伝統を受け継いできました。
加茂の名所である加茂山公園には、新潟県の県花であるユキツバキが自生しており、雪椿酒造の名の由来ともなっています。
雪国の厳しい気候と豊かな水資源が育んだ酒造りの文化は世代を超えて受け継がれ、今日に至るまで多くの人に愛され続けています。
伝統に敬意を払いながらも、常に新しい技術や発想を取り入れることで、雪椿酒造は革新を続けています。
地域の自然や歴史と深く結びついた酒造りを大切にしながら、これからも「北越の小京都」加茂の風土を体現する日本酒を生み出し続けます。
※雪椿酒造 ウェブサイトより一部転載
▼商品紹介:酒米の最高峰山田錦を40%精米「越乃雪椿 純米大吟醸 月の玉響」
▼商品紹介:単一の仕込みから最初に絞られるごくわずかな微炭酸を含んだ酒「越乃雪椿 Grand-Cuvée 純米大吟醸原酒」
全量純米蔵の誇り ー 純米酒だけを醸すこだわり

雪雪椿酒造は、2011年より「全量純米蔵」として新たな歩みを始めました。
純米酒・純米吟醸・純米大吟醸のみを醸造し、米本来の旨みを最大限に引き出した酒を提供しています。
雪椿酒造が誇る特徴は、自社で採取・培養した「雪椿酵母」です。
加茂山に自生するユキツバキの花から採取されたこの酵母は、東京農業大学の協力により、約3年という年月をかけて日本酒に適した酵母の分離に成功しました。
柑橘系の華やかな香りとフレッシュな酸味を生み出し、日本酒の枠を超えた個性的なお酒として高く評価されています。
また、古くから蔵に住み着く「蔵付き酵母」を使用した酒造りにも取り組んでいます。
この「蔵付き酵母」で醸すお酒は、フルーティでジューシーな酸味と旨みのバランスのとれた独特なお酒になります。
雪椿酒造の酒造りは、決して大量生産ではなく、職人が一つひとつの工程に細心の注意を払いながら、じっくりと仕込んでいます。
職人の技と自然の力が生み出す、雪椿の一滴

雪椿酒造の酒造りは、細部にまでこだわり抜いた伝統技法と職人の感覚を大切にしています。
― 原料処理 ―
酒米は、気泡洗米を用いてポンプの圧力で割れることを防ぎながら、やさしく洗浄。
麹米・掛米ともに限定吸水を行い、最適な水分量を調整します。蒸米は「抜けかけ法」による60分蒸しを採用し、ふっくらとした仕上がりに。
これにより米の旨みを最大限に引き出します。
― 麹造り ―
麹造りは、機械に頼らず職人の手によって行います。10kg単位の箱で管理し、麹の手触りや食感を見極めながら、最適な状態に仕上げます。
― 醪(もろみ)・貯蔵 ―
発酵は、大型タンクを使用せず、開放タンクで総米1,500~1,800㎏の少量仕込みを実施。
温度や成分だけでなく、泡の状態や音、香り、味を職人が細かく観察しながら、丁寧に発酵をコントロールします。
こうして、米本来の旨みと香りを引き出した、雪椿酒造ならではの上質な日本酒が生まれるのです。
今月の「この蔵、この一本」
越乃雪椿 純米吟醸 越淡麗
越乃雪椿 純米吟醸 雪椿酵母仕込
越乃雪椿 純米大吟醸 特A山田錦
越乃雪椿 純米大吟醸 月の玉響
越乃雪椿 Grand-Cuvée 純米大吟醸原酒
雪椿酒造の酒蔵物語
純米しか造らない蔵
《味のある酒とは甘みです》
23BYから全量純米酒を造る蔵。アルコール添加の酒に比べて造りとしては手間と時間、そしてリスクも大きいと言う。
アルコール度数を自力で上げなくてはならず、これがアル添酒とは違う面倒さ。
26BY(年度)越後流酒造技術選手権大会で純米酒の部で見事受賞を受けた。全国に広がる越後杜氏が競う大会で大変名誉ある品評会。
この受賞者はつつみ隠さず技術をオープンする。こうして新潟の蔵は共に発展してきた。
品評会は減点方式なので目立つ酒、癖のある酒は不利になる。
新潟は蔵同士の関係がとても良いです。小さな蔵が大量生産地に勝つために各蔵の連携を考えたのでしょう。
清酒学校や醸造試験場もその表れだと思います。新潟の酒はこうして共に学び合い発展してきたのだと思うわけです。
※23BY…BYは製造年度Brewery yearの意味。23BYは平成23年度醸造という意味。
